木繊セメント板は木質系セメント板に独立多重(層)型空気層を内包させる事に成功して製品化したものです。ランダムで巾の広い木削片と小さな木繊片の混合によって出来る、独立性の高い多層の空気 室を内包したボードは従来の木毛セメント板の常識をやぶり、断熱・吸放湿・防火の性能を飛躍的に向上させると共に低音域の吸音もとれるようになりました。
性能 | 優れた吸音性能、断熱・遮熱性能、吸放湿機能で結露を防止 |
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準不燃材 QM-9038 | |
国土交通省の公共事業における新技術活用システムに採用 NETIS(No-KK-990008) |
用途
○ あらゆる処〈床・壁・天井〉で大きなはたらきをする材料です。
1.コンクリート土間床防湿芯材。
2.RC造天井・壁打込み。
3.床防音緩衝芯材。
4.その他断熱・防音材として鉄骨造・木造にも使用。
○ 色塗装品もあります。
○ 40、50は型枠兼用で使えます。
熱伝導率(定常状態による材料固有の伝熱特製を熱伝導率という)

熱拡散率は非定常伝熱の唯一の係数です。
ある程度熱容量が大きく且つ熱伝導率の小さなストロングボードは、
熱拡散率の一番小さな材料です。
熱拡散率の算出方法
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a:熱拡散率 ㎥/h
r:密度 kg/㎥
C:比熱 kcal/kg、㎥
λ:熱伝導率 kcal/m、h、℃
とすれば、 -
品名
熱拡散率
ストロングボード 0.0003 フォームポリスチレン 0.003 コンクリート 0.003
非定常は温度変化に対する熱の遮断性に優れた断熱材です。
ストロングボード吸放湿の実体と土壁にも勝る湿気容量
ストロングボード塗り壁(湿気容量が大)と石油化学断熱材(湿気容量が小)との比較
上塗り壁の内側に吸放湿作用が旺盛で湿気容量の大きい層が存在すると壁表面含湿率お よび室内相対湿度も共に常によく調湿され安定した状態が続くわけですが、ストロングボードの湿気容量は土壁よりもやや大きく、吸放湿も旺盛ですからその壁は正にこの原 理を具現 したものです(図B)。
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土塗り壁と同一原理のストロングボード塗り壁は、板厚を大きくすると湿気容量が大きくなって一層有効度は大きくなります。
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上塗り壁(石膏系のものを使用)の内側は断湿層となるので、土塗り材料が吸湿するとベタついてきます。(吸放湿はありますが湿気容量が少ない)
施工事例
湯田観光交流センター
設計:隈研吾建築都市設計事務所
施工:交成建設JV
ストロングボード 厚50mm使用
部屋側S50打込み
きらら博覧会競技場プール
設計:山下設計
施工:五洋建設JV
ストロングボード:厚50mm使用 / 片平版:厚50mm使用 / 耐火30:厚25mm使用
きらら博記念会場ドーム
(屋根下ST25使用)
屋根野地板
ストロングボード耐火30 / 耐火30片平板 / STスーパー
外断熱RC造モルタル下地タイル貼り仕上げ
ストロングボード40mm使用
性能 | 鉄骨造の壁防火造材に最適なボードです。 |
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準不燃材 QN-9038 壁防火構造(PC030NE-9032) | |
国土交通省の公共事業における新技術活用システムに採用 NETIS(No.-KK-990008) 大臣認定書(PC030BE-0664) 性能評価番号:GBRC 建評-04-01C-026 |
壁防火構造(PC030NE-9032)
従来のモクセン防火パネル(防火第950号) 石膏ボード9mmとの複合板に比べ石膏ボードが不要になったので、防火パネルの価格を抑えられました。
標準施工仕様
従来のモクセン防火パネル(防火第950号) 石膏ボード9mmとの複合板に比べ石膏ボードが不要になったので、防火パネルの価格を抑えられました。
1. 下地
(イ)胴縁は軽量型鋼C-100×50×20×2.3mm 以上の材料を使用する。
(ロ)胴縁の間隔は910mm以下とする。
(ハ)木繊セメント板のジョイント部に当る部分(1,820mm)の胴縁はダブルにする。
2. 木繊セメント板(ストロングボード片平板)の取付け
(イ)木繊セメント板の取付けに当っては、モルタル層面が屋外側に来る様に取り付ける。
(ロ)木繊セメント板は、5φ×45mm以上のタッピングねじを用いて胴縁に留め付ける。
ねじの間隔は455mm以下とする。
(ハ)縦目地部には亜鉛めっき鋼板T型ジョイナー(30×12×0.3mm)を挿入し、
さらに目地セメントを50g/m以上充填する。
(ニ)横目地部には、目地セメントを50g/m以上充填する。
防火構造説明図

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垂直断面図
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水平断面図
施工事例
外断熱RC造 モルタル層を外部側に使用した例
【ストロングボード片平板 厚30mm使用】
性能 | 木造建築で、木板で外装しても防火構造が可能です。 |
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準不燃材 QN-9038 壁防火構造(PC030NE-0664) | |
国土交通省の公共事業における新技術活用システムに採用 NETIS(No.-KK-990008) 大臣認定書(PC030BE-0664) 性能評価番号:GBRC 建評-04-01C-026 |
木造軸組建築に於いて、木材で外装して、しかも防火構造になれば、大変面白いとは思われませんか。木造建築の意匠にも、ずい分と幅が広がるのではないかと思います。現状、木材の外装で防火構造が認められているのは、わずかにログハウスにその例が見られるだけです。今度、神戸不燃板工業(株)ではこのテーマに取り組み、幸いにも防火構造の加熱試験に合格致しました。この構造の特徴は、外装材料に厚さ30mmの松材を使用し、背後のバックアップ材として、片面モルタル塗り木繊セメント板(商品名:ストロングボード片平板)30mmを配置しているところです。これによって防火性能を大巾に向上させました。概略は下図の通りです。貴事務所におかれましても、一度御検討下されば幸いでございます。
用途
○ 型枠兼用断熱材
○ 片面モルタル仕上げ(平面)
○ 30mm以上は型枠兼用で使用可
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透視図
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平面断面図
目地部詳細図(平面図)
側面断面図
施工例(写真:あす建築事務所 有田氏提供)
